第52号の特集は「電子決裁システムの試行―静岡県―」です。
静岡県では平成8年度から「しずおかデジタル・オフィス整備事業」として、庁内LAN回線網を整備するとともにパソコンネットワークシステムを基盤とした新しい事務処理システムを導入しています。この一環として、電子決裁システム(「e-決裁システム」)の試行を平成12年7月17日から同年度3月末まで行ない、平成13年度以降の全庁的な利用を目指すことにしました。
資料1のパソコンネットワーク基盤整備あるように、平成12年3月までに、本庁から単独出先機関まで配備されるパソコンの数が2,975台にのぼります。この数でもまだ、本庁以外では1人に1台は行き渡っていないのです。
電子決裁システムの試行は、職員全体の1/6という対象を絞っての試行とはいえ試行が完了するまでには、様々な問題が発生するのでしょう。
静岡県のような大きな自治体で統一したルールを浸透させるには多くの労力と時間がかかると思います。
静岡県では、e-決裁システムは、「事務処理の迅速化」「効率的な文書管理」「業務情報の共有化」を目的として導入されます。この試行で、起案文書の種類や量についての基準の調整がされるでしょう。また、引継文書の紙文書へのプリントアウトの時期、紙文書と電子文書のどちらに原本性があるかなどいう問題も含んでいて興味深いです。
文書管理通信第52号全部をPDFでご覧になりたい方はこちらへ!
|