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はじめまして、バックナンバーのレビュー担当です。

3月ももうすぐ終わりという頃になって、冬に逆戻りしたような寒さとなり、山間部では雪が降ったところもありました。

年度末の慌ただしさの中、読者の皆様にはお忙しい日々を過ごされていることと存じます。 このたび、文書管理通信のバックナンバーのレビューを投稿しました。私は、文書管理に就いては全くの素人で、これまでは、「文書管理」の文言は何となく聞いたことはありましたが、内容については全く未知の部分はほとんどです。

今回投稿した第7号は今から24年前の1993年3月1日に発行されたものです。当時から現在までの間、阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本大震災等の大規模災害が頻発し、自然災害に関する危機管理のなかで文書管理については、1993年当時と随分変化してきたことと思います。私は、文書管理と社会情勢との関わり合い、其の中での文書管理の変遷について興味をもって読み進んでいきたいと思っています。

7号以降もレビューを書かせていただく予定ですが、文書管理を熟知している読者の皆様には、文章の解釈が間違っていたり、文章表現が拙くてわかりにくかったりする部分も多くあるのではないかと思います。それでも、私なりに努力を続けてまいりますので、「文書管理通信」のバックナンバーを読むついでにでも、読んでいただけたら幸いです。 これからもよろしくお願いします。  

平成29年3月27日
                                             小野寺亜矢子

※PDFをご覧になるにはAdobeReaderが必要です。

 

文書管理通信第7号

磐田市はこの記事の掲載以後、豊田町、竜洋町、福田町、豊岡村と合併し、平成29年の現在では人口が17万人を超える市となっています。
記事によれば、磐田市は、平成6年に完成する庁舎別館書庫に合せ、新たなファイリングシステムの構築に取り組みました。実質的には各課の管理に任せていたものを、総務課の完全な集中管理方式に改めるためです。
文書の保管は、ボックスファイルを使用します。ボックスファイルは2年間各課にて保存され、3年目には、総務課で管理するために保存年限別に入れ替えを行い、保存書庫で保存、保存期間の経過した文書は廃棄されます。取材時は、文書の分類と保管の作業中ということで、磐田市の新文書管理システムは動き出したばかりでした。
ファイリングシステムは、導入よりも継続が難しいとされています。磐田市の試みの成否は5〜6年後であると、記事は結んでいます。
磐田市では平成20年に磐田市歴史文書館が設立されました。「5市町村の合併による公文書などの散逸防止」を目的として、旧市町村役場文書のほかに、地域の様々な記録も保存し公開する施設です。磐田市の文書管理制度は、合併で大きく変化したようです。
別の記事では、伊東市でも文書管理新システムを導入することを決定したとありました。注目は新システムを導入できる実績のあるコンサルタントを選定することです。官公庁におけるコンサルタントの利用は、最近しばしば耳にする事例ですが、民間の力を利用するひとつの方法であることは確かです。
同じ行政の文書管理でありながら、それぞれ選択する方法は異なっており、この異なった選択が20数年たった現在でどのような結果をもたらしているか、興味深いです。
新連載「文書管理用語定義集(第1回)」では、「文書管理通信」での使用語彙の定義を行う目的で始まりました。ここでは、「文書」(ブンショ)と(モンジョ)を区別しています。また、文書(ブンショ)の範囲は広く、図面、写真、録音テープ等の記録も文書の範疇に含むとあります。
連載2回目を迎えた「“紙”問題を考える」では、紙のpHの違いの原因についての解説です。原因のうち最も大きなものは、紙の滲み防止のために使用されるサイズ剤とサイズ剤を紙に定着させる定着剤に何を使うかにあるということです。わずか50年で起こる酸性紙の劣化は、和紙の寿命の長さを見てきた日本人には、驚きだと思います。
書評で紹介されている書籍『それいけ!情報公開―くらしが変わる 街が変わる―』は、情報公開制度の初期における、「情報公開」の市民活動の最前線の実際を知るために有用な一冊であり、情報公開請求のやり方や、情報の利用法についての提言等も載っています。

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文書管理通信第8号

今では官庁の行政文書がA判なのは、至極あたりまえのように思われますが、地方自治体として最も早く、昭和59年から文書のA判化に取り組んだのが、神奈川県大磯町だということです。
大磯町ではA判化を実行するため、第一にファイリングシステム構築の一環として行ったという点、第二にできるものから順次A判化をはかったという点、第三に什器(バーチカルキャビネット等)の変更から開始したという点が特筆されます。さらに、8号の発行当時(平成4年)、大磯町で作成される文書は約6割がA4判化されており、この時点で10年も前に構築されたファイリングシステムが機能し続けています。その理由の第一は毎年秋に行われる実地指導と、年度末に引継ぎによる年2回のチェック機能、第二は什器等の購入権限が事務局に与えられている点としています。大磯町では、文書係長が「町の規模が大きすぎず、職員の前向きな協力体制があったのがよかったんですよ」とお答えになっています。

次に、静岡県のA判化についての記事が掲載されています。行政文書のA判化は、単に用紙のサイズを変更するだけではなく、「行政文書の用紙規格のA判化実施方針」にうたわれている「文書管理事務の効率化」を実現するために、「文書の簡素・平明化、減量化」をはかる必要があります。静岡県では、これまでB4判であったものをA4判になるよう様式の見直し、両面使用の検討をする予定です。什器は使用法を変更することで従来のものが使用できるとし、現在各課で文書の実態調査を行い、今後この調査に基づいて更にA判化の具体的な対応を検討していく予定としています。
行政機関も規模が大きくなると、ひとつのことを変更するにも多大な手間と時間がかかるように思われます。

栃木県小山市で総務課、市立博物館共催の文書保存講演会「記録史料の保存と文書館」が開かれました。講師である茨城県立歴史館の主任研究員、高橋実氏は、特に「行政文書は地域住民共有の財産」との基本認識から「公文書は行政側の都合で廃棄されてはならず、将来にわたって住民のために保存し、利用されるべきである」と訴えました。その住民の財産である行政文書の保存と公開のための文書館設置促進の重要性を重ねて強調しました。

文書管理用語定義集(第2回)では、アーカイブ、アーキビスト、ドキュメントについて定義しています。

“紙”問題を考える(第3回)は紙の劣化についてです。紙の劣化は白色度の低下と強度の劣化に分けられ、基本的には別の現象ではありますが、それぞれ様々な要因が複合的に作用して引き起こされ、同時に進行しているケースが多いといえます。

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