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Q7
合併後、文書管理主管課など、合併後の文書管理を行っている部署または職員はどのように配置されていますか。当てはまるもの1つをお選びください。
 □ 本庁舎に集中配置
 □ 本庁舎と各支所ごとに分散配置
 □ その他(                                )
 
  「C.その他」
 
基本的に原課で対応。(2件)
文書管理主管課は本庁舎のみであるが、合併前の文書担当が各総合支所にいるため、組織は違うが協力体制をとっている。
支所に配置。
本庁舎と隣接する庁舎に分散配置。
現在検討中。
 
   「A.本庁舎に集中配置」と「B.本庁舎と各支所ごとに分散配置」の回答がほぼ半々に分かれる結果となりました。

 新団体としては、合併により保有する文書量が増加したことや管理場所が多数に分かれ複雑になったことで、合併前と較べ管理により手間がかかり難しくなったであろうことは容易に想像できます。

 A、Bのいずれが、合併後の新市の文書管理レベルをより引き上げる事にとって有効であるのかは、良くわかりませんが、急ぎ合併実務をこなされるという立場で考えれば、Bの方がより現実的であるといえるかもしれません。

 Bの場合は、おそらく合併前と同じく旧団体で文書管理を担当していた担当者が、当座は異動することなくそのまま現在の支所の文書管理に当っているものと推測しますが、もしこの推測が正しければ、内部事務上での保存文書の探し出しや、情報公開請求が行われた場合、Aの本庁集中配置に較べれば、担当者にとっては慣れ知った環境ですので、よりスムーズにこれが行い得るというメリットがあるものと考えられます。

 Aの本庁集中配置では、多くの団体で合併統合の中で旧団体分の保存文書の把握や本庁への保存文書の移動が行われた団体が少なく(Q6、Q11参照)、暫定的に条例や規程等で謳われている点などの最低限必須の事項についてのみ対処されたケースが多かったのではないかと推定されることから、合併直後の状態としてはBに較べて文書の探し出しや情報公開への迅速な対応といった面では不利な状況となるかもしれませんが、いずれ想定されるより、合理的で総合的な文書管理方式の全庁での適用(電子的文書管理システムの導入など)を行うとなれば、文書管理主管課としての意思決定やコミュニケーションの面で有利となる可能性が高くなるものと思われます。

 この回答別にQ10(情報公開窓口の設置場所について問う質問)の回答結果を集計したところ、以下のように、文書管理担当スタッフの本庁集中配備を行っている団体(A)では情報公開窓口が本庁のみである比率が高くなり、職員の各支所分散配置(B)では逆に支所ごとに公開窓口が置かれる比率が高くなる傾向が現れています。

 この結果の中で、Bの職員を本支所に分散配置していて、しかし情報公開窓口は本庁だけに置いている団体が38団体あることは興味深い点です。一般の文書の探し出しや管理は支所の文書管理担当が行うが、情報公開の判断は本庁一括で行い、万一にも個人情報の保護上の問題や、公開の可否判断のばらつきが起こらないように考慮されているものと理解してよいかもしれません。

 合併に伴う文書管理の統合業務の中で、結果として住民サービスに直結する影響を生ずるのは、情報公開、情報開示の側面だと考えられます。

  情報公開に関する可否判断のばらつき防止や個人情報保護上の事故防止の対策を、本支所間でどのように講じているのかを、文書管理通信としては今後の調査課題として行きたいと思います。

 

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