今回の特集は「ファイリングシステムの構築と維持管理―静岡県島田市―」です。
島田市のファイリングシステムは平成6年度に導入が始まり、平成7年度末には全保管単位への導入が完了しました。
ファイリングシステム導入前の島田市は、文書の私物化、不要文書の氾濫といった文書管理に課題を持つ自治体と同様多くの問題を抱えていました。また、情報公開制度が平成8年4月1日から施行されたこともファイリングシステム導入の契機となっています。
文書分類について興味深い点は、「始めはごく大ざっぱでラフな基準であっても、修正を繰り返して徐々に固めて行く方式で構いません。試行錯誤は止むを得ないと始めから覚悟を決めておきます。少し手間がかかると思われがちですが、トータルではかえって短期間で完成します。」と『ファイリングシステムの維持管理(改訂版)』にかかれているところです。
これは、職員全員の理解を徐々に深めていき主体性を持って取り組んでもらおうという考えが現れていると思います。
島田市では導入に2割、維持管理に8割という考えのもとに、システムの維持管理に力を注いできました。
これまでの記事でファイリングシステムは導入より維持していくことがより難しいと本誌では、何回も言われてきました。維持管理に重きをおいた島田市の取り組みは、約3年半経過しても順調のようだと記事では述べています。
最後に午後3時頃の庁舎内総務課の写真が載っていますが、机の上はもちろん書類が山積みされていることなく、整然としています。職員の退庁後は机の上には電話だけになるそうです。ファイリングシステム導入前の記録も残っていたらくらべることができてさらに成果が確認できたでしょう。
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