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文書管理通信第33号

前号に引続いて「クライアント/サーバによる文書管理システム(U)―足立区―」です。
足立区のシステムを紹介する2回目です。
今号は、操作方法について詳しい説明がなされています。(画面2)としてモニター画面の表示が詳しく載っています。メニューボタンのイラスト(供覧書作成、収受起案 発意起案、決裁待ち一覧等)がわかりやすい表現で描かれているなと思いました。
また、足立区がこのシステムを構築した目的の一つは情報公開への対応でした。このシステムによって作成段階からの文書の一元管理が可能となり、文書が決定された段階で一元的な検索が可能となりました。平成8年7月末から足立区は区政情報室に区民が自由に文書を検索することができるタッチパネル用端末を配置しました。
公開については、文書の性格から個人情報や機密文書の取扱をしているものもありますが、文書目録情報(事案名)部分はすべて公開されています。
このシステムによって、必要のない紙出力やフロッピーディスクの使用が抑制されました。このシステム以前にはフロッピーディスクは何と45,000枚以上が使用されていたそうです。(システム移行後はほとんど使用していないそうです。)
職員の間には、あらゆる媒体を文書と認識する共通意識が生じてきたということです。決裁が必要なものは紙で、紙である必要のないものは電算データでということを原則と捉えています。
現在、一般的なファイリングシステムの問題点は、@文書の発生段階からの一元管理、Aファイリングシステムの維持、B紙文書の保存スペースです。足立区のシステムはこれらを克服する可能性を示したといえるのではないでしょうか。

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文書管理通信第34号

第34号の特集は「文書管理に関する文献目録」です。
編集後記にもあるように、1年に30000冊もの本が出版されている現状で必要とする資料をすべて把握するのは難しいことです。今回の特集で紹介しました書籍は、定期購読の雑誌を含めて130冊余です。これで、文書管理に関する重要な書籍すべてを網羅しているということではありませんが、これらの書籍は元々発行部数が少なく一般の本屋に並ぶことの少ない書籍で、取材先で教えていただいたり、セミナーの会場で見つけたり、雑誌・会報等の広告で見つけたケースがほとんどです。
分類は、1 ファイリング・OA化 2 情報公開 3 史料保存 4 記録媒体 5 災害対策 6 その他 定期購読紙となっています。

「ちょっとお時間いいですか」では、スターウォーズのフィルムが劣化したとの毎日新聞の記事が紹介されています。
見出しは、「復活『スターウォーズ』20年前のフィルムを洗う膨大な作業」、記事には「完璧な保存が可能と考え地下の金庫に保管してあったフィルムは実際には化学反応を起こして痛んでいた。」です。
映画のオリジナルフィルムはセルローストリアセテートベースフィルムが一般的ですので、おそらくスターウォーズのオリジナルフィルムもTACベースフィルムと考えられます。
『文書管理通信 1995年5-6月 第20号』、特集「セルロースアセテートベース劣化フィルム対策 静岡県」の中の劣化したTACベースフィルムの写真が掲載されています。劣化についても詳しく説明しています。是非ご一読ください。
新聞記事には詳しく記載されていませんでしたが、スターウォーズのオリジナルフィルムがどのような状態で、どのような劣化をし、どのような修復を施したのかは興味深いことです。
かなり厳重に保存されていた映画のフィルムでさえ劣化しました。10年以上前の密閉容器に入れられているマイクロフィルムは一度酢酸臭がしないか臭いを嗅いでみることを勧めています。

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