阿見町では、庁舎内の6ヶ所に保存文書の文書庫を設けている。その中の2ヶ所は、総務課の管理ではなく、国保のレセプト関係のものが置かれた書庫と税務課で管理している書庫ということで、総務課では把握できていない為、今回4ヶ所の文書庫の現状を紹介する。
右に表(資料1)を掲げたが、平成17年5月現在の収納庫全体の平均収納率は92%に達している。また別資料によれば、平成15〜16年度の2年間で、文書庫の収納率が8%も上がっていることから、いずれ現在の書庫では賄えなくなる時期が来るであろうと予想される。
ただし右の「廃棄年度別個数調」では平成18年度以降、21年度までの4年間の廃棄個数がそれ以前と較べ急激に増加することが示されているため、この4年間に引継ぎされる文書の保存個数が廃棄個数を上回って増加しない限り、当面現状の書庫で凌ぐことができるとも言えそうである。
しかし、現時点ですぐに困るということではないにしても、長期的に見れば書庫の占有率を下げる努力は必須であるとの認識に立ち、文書庫の新設、保存文書のマイクロフィルム化、電子化などによる媒体圧縮、貸し倉庫の利用などを検討してきたが、いずれも予算的な部分が障害となって実現には到っていない。このため、まずはコストをかけずにできることから始めようと、教育委員会から学校の空き教室を暫定的に借用して官報や県報などの文書を保存している。また、課の執務区域移動により生じた空きスペースを保存書庫として利用できないかと検討を行っている状況である。
このほか、阿見町では歴史的公文書保存の観点から、文書の保存期間満了後、廃棄されるべき文書のリストを町史編纂室に提示し、町史編纂室への移管の必要性についての検討を依頼している。
しかし対象数量の膨大さもあって、十分な点検ができているとは必ずしも言えず、今後何らかの改善が必要とのことであった。 |